前述にもありましたが、民放の経営財源はCMを提供するその会社・団体(スポンサー)からよるもの です。そこで、ここでは一つの番組のスポンサーが一社しかない、つまりその番組はそのスポンサーあっての番組となります。要するに、ほとんどそのスポン サー次第でどうにでもなる、といえる番組です。(また前述に「一社提供の番組はつづけられやすい」と書きましたが、だから、スポンサーが番組に力を入れて くれれば、その番組の寿命はほぼ必然的に長くなるのです。)
ただ、最近ではこういった番組はやや減少傾向にあるようです。一社提供の番組の場合、さのスポン サーの名前がその番組名の頭についたり、番組の冒頭などに際だつようにそのスポンサーがされることが提示されるなど、多々ありますが、そういった番組で も、そのスポンサーが負担が大きいと感じ、途中から一社提供ではなく、他の会社もサブとしてスポンサーに加わったりしていることがよくあったりします。
とはいえども、昭和時代はもっとあっ たのかも知れませんが、意外と一社提供の番組は滅びていません。大々的ではなくても、密かに一社提供番組はよく誕生しています(消滅もまあまあ)。
それでは現在放送している一社提供番組系のを中心に見ていくことにします。
私が思い出せるだけ思い出した一社提供系の番組です。(※25分以上の番組) ※一番左の蘭の記号の解説・・・ ◎スポンサー名が番組名に含まれ、そのスポンサーによる一社提供の番組。 ○一社提供の番組 △一社提供ではないが、あるスポンサーだけは完全に特別扱いしていると言える番組 ?この3つの記号の内容において事実が不明瞭である番組
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と、いったわけなのですが、ズバリ、土日が多いです。やはり、平日より視聴率が期待できるから、もしくはスポンサーにとって都合がよい時間帯、又 は都合の良い良質な番組が多い、ということでしょうか。また、やはり現行の番組では長寿番組がかなり多いです。ただ、下の欄のように大して長続きもしない 番組もあったのですが、これらのだいたいのスポンサーは一社提供慣れしていない会社が割と多いような気がします。また、番組が平日であるのが多いというの も見逃せません・・・。
この表に挙げなかった番組では、いわゆるミニ番組のほとんど全部が、一社提供であります。また、土日の朝・夕にも、ここに挙げなかった番組が多く
あると思われます。そして、テレビ東京も数は多いです。ただ、他の局より長寿傾向が見られませんが、先ほど述べた、一社提供をあまりしないスポンサーが一
社提供する番組が多く見られるのが関係あるでしょう。またテレビ東京ならではの『専門的な番組』傾向にそういった会社でも快く応じられる、といったことも
あるかも知れません。
また実際の話で、「東京12チャンネルの挑
戦」(著/金子明雄 発行/三一書房)と言う本に書かれているのですが、現在テレビ朝日で放
送されている「題名のない音楽会」はもともと東京12チャンネル{現.テレビ東京}で放送されていたということで、また(この番組のスポンサーの)“出光興産は『この番組はちウチがつぶれるまで提供する』とこの番組に惚れ込んでくれた”、という事実もあります。(ちなみにこの本によれば、この番組は12チャンネルで1964年7月に収録を開始し、8月に
放送開始し、予算が12CHでは足りず1966年3月いっぱいまで放送。その4月の頭からはスタッフのとにかく続けたいという意志から条件をのめたNET
(現テレビ朝日)で放送しています。また、NETでのはじめの2回は12チャンネル制作。)
また、フジテレビ日曜19時半や、テレビ朝日金曜24時半、また大半のミニ番組のように、もともと一社提供の番組が終了し、そのスポンサーがおり ても、その枠の新番組は別のスポンサーによる一社提供番組になるケースも多々あるようです。